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カテゴリー「KT88V2測定」の3件の記事

2016/12/16

KT88pp Version2 測定結果(3)

下図はアンプの歪率特性です。図の左側がKNFのみ、右側がKNF+NFB20dBです。



12thd
Tube1&2 THD



12thdn
Tube1&2 THD+N



56thd
Tube5&6 THD



56thdn
Tube5&6 THD+N



前回アンプのNFBなしと今回のKNFのみの場合とを比較してみると、電圧増幅段のゲインが高くノイズをひらいやすいことから、THD+Nの歪率は今回のアンプの方が悪くなっています。しかし、約3dBのKNFの効果があって、THDの歪率は今回のアンプの方が若干よくなっています。


10KHzの歪率が100Hzと1kHzと比べて悪くなっています。電圧増幅段のゲインを大きくしたことでオペアンプにかかるNF量が低下していますが、このことが影響しているのかどうかは不明です。



下図はTube1&2の100Hz〜10KHz方形波応答特性です。
図の左側がKNFのみ、右側がKNF+オーバーオールNFB20dBです。
KNFのみの周波数特性は20KHzしかありませんから、10KHzの応答波形はかなりなまっています。



100hz
100Hz 4Ω



1khz
1KHz 4Ω



10khz
10KHz 4Ω



下図は容量負荷に対する安定性を確認したものです。図の左側が4Ω+100nF、右側が100nFです。



10khz100nf





2016/12/13

KT88pp Version2 測定結果(2)

下図はアンプの周波数特性です。



4ohm2vrms12knf
Tube1&2 KNFのみ 2Vrms(=1W)



4ohm2vrms12nfb20db
Tube1&2 KNF+20dB 2Vrms(=1W)



4ohm2vrms56knf
Tube5&6 KNFのみ 2Vrms(=1W)



4ohm2vrms56nfb20db
Tube5&6 KNF+20dB 2Vrms(=1W)



特性を表にまとめました。



Photo





NFBを約20dBかけました。
それでもアンプゲインは25dB以上あり、少し高感度なアンプとなっています。

周波数特性ですが、NFBをかけない時の特性は電圧増幅段の特性がそのまま出ています。NFBをかけることによってよって高域がぐーんと伸びます。

ダンピングファクタですが、20KHzまで20以上が得られました。これだけあれば現代型のスピーカでも十分ドライブできると思います。




2016/12/09

KT88pp Version2 測定結果

下図は電圧増幅段の周波数特性です。アッテネータが入っているので、ゲインの縦軸は−20dBとなっています。




6vrmspt1_out1
基板1 OUT1



6vrmspt1_out2
基板1 OUT2



6vrmspt2_out1
基板2 OUT1



6vrmspt2_out2
基板2 OUT2



電圧増幅段の特性を表にまとめました。



Photo



ゲインが大きいのでオフセット電圧が大きくなるのではないかと心配しましたが、問題にするほどではありませんでした。

電圧増幅段の計算上のゲインは662.25倍です。各チャンネルの誤差は0.2%以内に収まりました。

位相反転の上下でゲインが異なることが気になっていました。しかし、各基板の上下の差は基板1で0.04%、基板2で0.28%となって許容できる範囲と考えます。

カットオフ周波数は19.2KHz〜20.1KHzと実験に近い値が得られています。