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カテゴリー「KT88V2組立」の4件の記事

2016/12/06

KT88pp Version2 組立と調整(4)

(Ⅳ)調整



今回の調整箇所はアンプ部のバイアス調整だけです。KT88のカソード電流を65mAに合わせます。



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私が持っている調整用ドライバーです。老眼が進んできていて、マイナス溝にドライバーの先が入らなくてイライラすることが多くなりました。製品であれば調整後にペイントロックしますが、アマチュアなのでロックはなしです。



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周波数特性を測定しています。



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歪率を測定しています。測定器の数値を用紙に書き写しています。測定に丸一日かかってしまうので、なんか時代遅れだな〜といつも感じています。



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2016/12/02

KT88pp Version2 組立と調整(3)

(Ⅲ)アンプ本体の組み立て


線材の引き回しを先にやって、その後で真空管ソケット周りの抵抗、コンデンサを取り付けます。




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下の写真は、真空管ソケット周りの配線です。製品であればからげ配線が必須だと思います。私はというと、ケーブル類はからげ配線をしますが、抵抗やコンデンサのリードにはチョン付けを多用しています。プリント基板では、半田は電気的な接続だけでなく部品を固定するという機構的な役目があります。それにならったわけではありませんが、からげるためにリードをクネクネとイジってストレスを加えるより、サラッと取り付けた方が経年劣化もなくて良いのではと勝手に思っています。




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プリント基板を組み込み、端子間を接続していきます。端子台を使っているので取り外しが楽にできます。しかし、3.81mmピッチの端子台は、挿入穴が小さく形状が扁平なので、ケーブルを差し込む時に線材がはみ出しやすく注意が必要です。




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2016/11/25

KT88pp Version2 組立と調整(2)

(Ⅱ)プリント基板の組み立て



プリント基板の半田面と部品面です


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背の低い部品から取り付けていきます。




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ほぼ完成です。



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基板の洗浄については8月にも書きました。現状手に入るのはアルコール系でフラックスの除去能力には疑問符がつきます。下の写真で左側が太洋電機産業(goot)のBS−R20Bで販売終了品、右側が現行品のBS-W20Bです。




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除去能力の劣る洗浄剤を使って汚くなるよりは、RMAタイプのヤニ入りハンダを使用し無洗浄で済ませた方がよいかもしれません。下の写真の左側が一般のもので右側がRMAタイプの半田です(まだ鉛入りの半田を使っているのか、というツッコミはなしです)。一般のヤニ入り半田はベタッとしたフラックスが残ります。RMAタイプは硬質の乾いたフラックスで、湿気を吸収しにくく経年変化が少ないのが特徴です。




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2016/11/22

KT88pp Version2 組立と調整

(Ⅰ)使用部品


アンプ基板の部品です。


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部品リストです。部品の数量は2台分になっています。



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・抵抗
1/4Wはタクマン電子の金属皮膜抵抗REYシリーズ、3Wは酸化金属皮膜抵抗です。真空管周りの抵抗にはアムトランスの炭素被膜抵抗AMRGシリーズを使いました。可変抵抗は3回転タイプのコパルTM-7EPです。



・コンデンサ
電解はニチコンのUKZシリーズです。パスコン0.1μFはセラミック、LME49810周辺の10pFにはマイカを使いました。入力ハイパスフィルタは仮のものをつけています。ヒアリングで銘柄を決めるつもりです。出力のダンパー回路には日精電機のAPSシリーズを使っています。




電圧増幅段と電力増幅段間のカップリングコンデンサにはASCのX363シリーズを使っています。信頼性の高いポリプロピレンフィルムコンデンサで、濁りのないスッキリ系の音質だと思います。


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