6V6&7591ppーーー出力トランスの測定とモデル化
6V6と7591を使ったアンプをシミュレーションするため、出力トランスPMF-40P-8K-NFのパラメータ抽出(測定)を行います。中林 歩氏の「電脳時代の真空管アンプ設計」を参考にさせていただきました。
まず巻線抵抗を測定します。出力側の抵抗値は小さいので4端子法で測定した方がよいと思います。下図に測定結果を示します。
次は一次側のインダクタンスの測定です。1KΩの抵抗を介して50Hz5Vrmsの正弦波を巻線に印加し各部の電圧を測定します。
次に2次側のインダクタンスを求めます。巻線に直接50Hz5Vrmsの正弦波を印加し、入力と出力の電圧値から巻数比を求め、その値と1次側インダクタンスから値を計算します。
下図に測定結果を示します。1次側はP1ーB間を使っています。
浮遊容量は1KΩの抵抗を介して10KHz5Vrmsの正弦波を巻線に印加し測定した値をもとに計算します。
測定値から計算した値は1741p Fとなりました。
最後は鉄損になります。周波数を変化させながら5Vrmsの正弦波を巻線に印加し、抵抗の両端と巻線の両端の電圧からインピーダンスを計算してその最大値を鉄損とします。
下図に測定結果を示します。インピーダンスは周波数1.45KHzの時最大になり、その値は95.4KΩでした。
中林歩著「真空管アンプの「しくみ」と「基本」」のCDに入っているトランスライブラリから”TAMURA OPT F2021 UL 40%”を使います。ここまで測定/計算した値を入力して出力トランスのモデルを完成させます。具体的な方法はこのブログ内の”LTspice入門 出力トランスモデルをライブラリに組込む”に解説してます。
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