6V6&7591ppーーー電源部と実装構造の構想
以前のアンプではRコアトランスをよく使っていました。比較的安価で巻線の自由度も高いのですが、容量の大きなものは唸り音が大きくてオーディオ用としてはどうかなと思っていました。今回はその経験から一般的なEIコアの電源トランスを採用することにしました。しかし、汎用品にはオペアンプ用の電源を作るための巻線がありません。また、黒川達夫氏は6V6から7591に変更する際に電源トランスを換装していますがそれはやりたくありません。そこで、多少高価になりますが巻線仕様が自由になる春日無線変圧器の特注トランスを採用することとしました。
O-BS700型で、出力トランスとデザインを合わせるために縦型リード線タイプを選んでいます。静電シールドとショートリング磁気シールド付きです。
B電源はSiCダイオードと電解コンデンサで整流した後、チョークコイルの代わりにFETを用いたフィルターでリップル分を小さくします。リップルフィルタには高耐圧のフィルムコンデンサを使用しました。20年以上前に購入したもので、@¥6,300の値札がついていました。今でも三栄電波のWebショップに掲載されています。
C電源にもFETを用いたリップルフィルタを採用します。B電源と時定数を揃えてAC電圧の変動に同期するようにします。
オペアンプ用の安定化電源には、日清紡マイクロデバイスのシャントレギュレーターNJM7400DL1を使用しました。
ハイブリッドタイプの真空管アンプでは各回路に供給する電源の投入切断シーケンスが課題になります。電源投入時はヒーターのウオームアップ時間やリップルフィルタの時定数があって問題ないのですが、切断時にはC電源とオペアンプ用電源よりB電源を早く低下させる必要があります。その解決策としてB電源整流コンデンサの電荷をディスチャージする回路を設けることが一般的かと思います。
電源スイッチと連動し抵抗を介して電荷をディスチャージする回路になるのですが、ここに使用する抵抗には耐パルス特性の優れたものが必要です。今回はKOAの耐パルス・耐サージ用セラミック抵抗器HPCシリーズを用いました。ワンパルス限界電力曲線がデータシートに記載されています。
面パネルの厚みは1.5mmと比較的薄いので私の加工環境でもなんとかなりそうです。
ステレオアンプとなりますが、チャンネルセパレーションをよくするためにB電源とC電源のリップルフィルタ、オペアンプ用安定化電源は左右別々に設けることとします。
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