EAGLE入門 第五章【ライブラリ】 標準ライブラリのフットプリントを加工して使う
(7)標準ライブラリのフットプリントを加工して使う
標準ライブラリのrcl.lbrにある電解コンデンサ(リードピッチ7.5mm、直径18mm)のフットプリントを名前を変更してコピーし、その後フットプリントエディタで加工します。
”libraries”下に”Capacitor.lbr”が作成されているとして話を進めます。”Capacitor.lbr”の作成については (3)標準ライブラリのシンボルを加工して使う を参考にしてください。
”Capacitor.lbr”をハイライトし、右クリックし表示されたメニューから”Open”を選択します。
ライブラリ管理ウインドウが開きます。
ライブラリ管理ウインドウの上部ツールバーから”Footprint”アイコンをクリックします。
名称を入力するウインドウがポップアップします。「RADIAL_D18_P7.5」と入力しました。”OK”ボタンをクリックします。
”Yes”ボタンをクリックします。
ライブラリ管理ウインドウがフットプリントエディタの画面に変わります。
上部のツールバーにある”Save”アイコンをクリックし保存します。
”Footprints”の中に”RADIAL_D18_P7.5”が作成されています。右側ペインは空の状態です。
標準ライブラリに移動します。”rcl.lbr”フォルダー下にある”Footprints”を開きます。
”Footprints”の中にある”E7.5-18”をハイライトし、右クリックして表示されたメニューから”Open in Library”を選択します。
シンボルエディタ画面が立ち上がり”E7.5-18”の内容が表示されます。
サイドツールバーから”Group”アイコンをクリックします。
線画と文字の全てをマウスの左ボタンを押したままカーソルを移動させ囲みます。囲んだ部分がハイライトされます。
サイドツールバーから”Copy”アイコンをクリックします。
ハイライトしているシンボルの上にマウスカーソルを持っていき右ボタンをクリックします。表示される”Copy: Group”をクリックします。上部ツールバーにある”Stop”アイコンをクリックしてから画面を閉じます。
”libraries”の”Capacitor.lbr”に戻ります。”Footprints”から”RADIAL_D18_P7.5”をハイライトさせ、右クリックで表示されるメニューから”Open in Library”を選択します。
シンボルエディタ画面が立ち上がります。サイドツールバーから”Paste”アイコンをクリックします。
先ほどコピーしたシンボルがハイライトされ自由に動く状態で現れます。原点付近に移動させクリックして固定します。
シンボルを固定する際グリッドの単位はインチですが、コンデンサのように端子間寸法がミリで規定されている場合、部品の中心をグリッド格子上に置くか端子をグリッド格子上に置くかで悩みます。移動や回転のことを考えると部品の中心をグリッド格子上に置く方が良いですし、配線のことを考えると端子をグリッド格子上に置く方が何かと都合が良いです。ここでは部品の中心をグリッド格子上に置いています。
この後コピーしたフットプリントを加工していきます。上部のメニューバーにある”Grid”アイコンをクリックします。
単位をインチからミリに切り替えます。
サイドツールバーから”info”アイコンをクリックします。
プラス側端子の上にポインターを持ってきてクリックします。ランドに関する情報ウインドウがポップアップします。各パラメータをこのウインドウ上で変更可能です。
ここで使うコンデンサはルビコンのWXAシリーズ35V3300μFです。(http://akizukidenshi.com/catalog/g/gP-08428/)
・リードピッチが7.5mmなので座標を「-3.75」とします
・リード径が0.8mmなのでドリル径を「1」とします
・ランドの直径はドリル径の2倍程度で0.254mmの整数倍「2.032」とします。
”OK”ボタンをクリックします。
マイナス側端子の上にポインターを持ってきてクリックします。
・座標を「3.75」とします
・ドリル径を「1」とします
・ランドの直径を「2.032」とします。
”OK”ボタンをクリックします。
ランドの変更が完了しました。ランドの大きさはもう少し小さくてもよいかもしれません。
外形円の上にポインターを持ってきてクリックします。
・外形円を描く線幅は0.2mmとしました。
・WXAシリーズ35V3300μFの寸法公差は+0.5mmなので直径の最大値は18.5mmとなります。
・外形円の半径は (18.5-0.2)÷2=9.15 となります
”OK”ボタンをクリックします。
電解コンデンサマイナス側にある白ラインを模した絵柄を描きます。サイドツールバーから”Arc”アイコンをクリックします。
”Arc”コマンドの使い方を下図に示します。
①円弧の起点をクリック(又は座標を入力)▶️②起点の円周上反対側をクリック(又は座標を入力)▶️③円弧の終点をクリック(又は座標をクリック) の順番に入力して行きます。
円弧の線幅を1mmとし、外形円の内側に描いています。
下図は座標を入力する方法です。
”Arc”アイコンをクリックしたあと
(7.578 4.375)(-7.578 -4.375)(7.578 -4.375)
と入力します。
X座標は、8.75 X Cos(30°)=7.578 としました。
Y座標は、8.75 X Sin(30°)=4.375 としました。
説明文を入力します。下方ペインにある青色の”Description”をクリックします。
「Diameter:18.5mm LeadPitch:7.5mm Drill:1.0mm」と入力しました。
フットプリントの加工が終わりました。上部のメニューバーにある”Save”アイコンをクリックし保存します。
”RADIAL_D18_P7.5”の右側ペインに作成したシンボルが表示されます。
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