EAGLE入門 第四章【出図作業】 メーカーへ送付するファイル
(1)メーカーへ送付するファイル
プリント基板製造メーカーに送付するファイルは以下の通りです。
・図面送付状 (PDF,テキストファイル等)
・基板寸法図 (PDFファイル等)
・部品面パターン (RS-274Xガーバーフォーマット)
・半田面パターン (RS-274Xガーバーフォーマット)
・部品面レジスト (RS-274Xガーバーフォーマット)
・半田面レジスト (RS-274Xガーバーフォーマット)
・部品面シルク (RS-274Xガーバーフォーマット)
・半田面シルク (RS-274Xガーバーフォーマット)
・プリント基板外形 (RS-274Xガーバーフォーマット)
・ドリルデータ (Excellonフォーマット)
・ドリルリスト(インチ) (テキストファイル)
・ドリルリスト(ミリ) (テキストファイル)
・第2層パターン(内層) (RS-274Xガーバーフォーマット)
・第3層パターン(内層) (RS-274Xガーバーフォーマット)
・部品面メタルマスク (RS-274Xガーバーフォーマット)
・半田面メタルマスク (RS-274Xガーバーフォーマット)
上の2つは必須ではありません。シルクは部品を実装する面のみとするのが普通です。ドリルリストは必要というメーカーとそうでないメーカーがあります。第2層パターンと第3層パターンファイルは4層基板で必要になります。メタルマスクはチップ部品のクリーム半田を塗布するための治具です。
これらファイルをZip形式で圧縮して送付するのですが、Zipファイルの中にRS-274XガーバーフォーマットとExcellonフォーマット以外のファイル入れてはいけないというメーカもあります。
RS-274XガーバーフォーマットとExcellonフォーマットの形式であればファイル名や拡張子が何であっても(原則)メーカには受け取ってもらえます。ファイル名と拡張子はプリント基板設計CADによって異なるため、自動認識するシステムになっているのかもしれません。
RS-274XガーバーフォーマットとExcellonフォーマットのファイルはEAGLE上で生成します。その際にCAMファイル(拡張子が.cam)が必要になります。P板.comとFusion PCBは自社仕様ののCAMファイルを提供しています。
◎P板.com
自社仕様のEAGLE用CAMファイルを提供しています。ファイル名は同じもの(ボードのファイル名等)を使い、図面の種類は拡張子で区別する形式です。
ドリルデータは出力されませんから、EAGLEに付属のCAMファイルを使って別途出力します。しかし、P板.comのCAMファイルが生成するガーバーデータとEAGLEが生成するドリルデータとはスケールが異なっていて、ガーバービュアーの種類によってはうまく表示できない場合があります。
また、ドリルリストを添付するように要求しているのも他社と異なる点です。
◎Fusion PCB
自社仕様のEAGLE用CAMファイルを提供しています。ファイル名には同じもの(ボードのファイル名等)を使い、図面の種類は拡張子で区別する形式です。
製造に必要な全てのファイルが生成されるので便利です。EAGLE9からは標準でFusion仕様のCAMファイルが搭載されるようになりました。
◎ユニクラフト
自社仕様のEAGLE用CAMファイルは提供してません。図面の種類はファイル名で区別し、拡張子は共通という形式です。
私は、P板.comのCAMファイルを使って生成したガーバーデータで製造を依頼したことがあります。その際、ユニクラフトが要求するファイル名と拡張子に変更しました。中身の変更は全くなく名前のみの変更ですが、面倒です。
◎PCBgogo
自社仕様のEAGLE用CAMファイルは提供してません。ファイル名や拡張子の対する要求はありません。私は、P板.comのCAMファイルを使って生成したガーバーデータで製造を依頼したことがあります。ファイル名も拡張子も変更しませんでした。
このメーカーはガーバーデータに変換しなくてもEAGLEファイルそのもので製造を受けてもらえます。EAGLEユーザーにとっては便利なサービスです。
« EAGLE入門 第三章【ボード図】 ボード図画像を保存する | トップページ | EAGLE入門 第四章【出図作業】 P板.com提供のCAMファイルでガーバーデータを作成する »
「EAGLE出図作業」カテゴリの記事
- EAGLE入門 第四章【出図作業】 Fusion Gerber Viewer と PCBgogo Gerber Viewer を使う(2020.11.27)
- EAGLE入門 第四章【出図作業】 Online Gerber Viewer と P板WEBチェッカーを使う(2020.11.24)
- EAGLE入門 第四章【出図作業】 フリーのガーバービュアーソフト gerbvを使う(2020.11.20)
- EAGLE入門 第四章【出図作業】 Fusion PCB提供のCAMファイルでガーバーデータを作成する(2020.11.17)
- EAGLE入門 第四章【出図作業】 P板.com提供のCAMファイルでガーバーデータを作成する(2020.11.13)
« EAGLE入門 第三章【ボード図】 ボード図画像を保存する | トップページ | EAGLE入門 第四章【出図作業】 P板.com提供のCAMファイルでガーバーデータを作成する »


コメント