EAGLE入門 第一章【セットアップ】 ソフトウエアのインストール
私が社会に出た40年前、プリント基板の設計は紙と鉛筆で行うという時代でした。A0やA1のトレーシングペーパーを机の上に置き、数週間書いては消し書いては消しを繰り返し”作品”を完成させていました。ちなみに何故トレーシングペーパーかというと、青焼きでコピーをとって検図するためです。出来上がった図面は専任のオペレーターがデジタイズし、MT(Magnetic Tape)に落として運送会社が製造メーカーまで運んでいました。現在からは想像できないような原始的な作業をしていました。
その後プリント基板用のCADソフトがいろいろ出て来て、紙と鉛筆で設計する時代からコンピューターで設計する時代へと変わっていきます。CADソフトは海外勢だとメンター・グラフィックス、国内だと図研が強かったと思います。当初はUNIXマシンを使っていましたが、その後はWindowsマシンが主力になっていったと記憶しています。電子部品がどんどん微細化し、扱う周波数が高くなり、電磁妨害規制が厳しくなり、インターフェースやバスのデファクトが色々出て来て、回路設計者の手に負えないようになっていきます。プリント基板設計とCADソフトをサポートする部署ができ、どんどん専門性が高くなっていきました。
CADソフトはとても高額で台数に制限があることもあり、製品開発に直結する仕事へ優先的に回されていました。開発の始めにちょっとした実験をしたい時、自席のパソコンで簡単に使えるものがないかということで色々探しEAGLEにたどり着きました。20年ほど前です。ソフトはフロッピーディスクで配布されていました。
前置きが長くなりました。
現在EAGLEはAUTODESK社のCADソフトFUSUON 360の一部になっていて、FUSUON 360はサブスクリプション形態で販売されています。価格は¥7,700/月、¥61,600/年です(2020年8月7日現在)。
EAGLEは非営利目的に限り無償版を使うことができます。回路図は最大2ページまで、基板サイズは80平方センチまでという制限があります。その他は有料版と同じ内容です。
それではEAGLE9をインストールしていきましょう。
”EAGLE"で検索すると”EAGLE ダウンロード | 無償ダウンロード | オートデスク”がヒットします。クリックすると下記のAutodesk社の画面が開きます。OSはWindows、MAC、Linuxの中から選べます。ユーザーインターフェースはどのバージョンも同じです。パソコンのOSにチェックを入れてダウンロードボタンをクリックします。
Windowsですと左下にダウンロードの状況が表示されます。ダウンロードが完了したら左ボタンをクリックして”開く”を選択するとインストールが始まります。
使用許諾の案内画面です。赤く囲んだ方にチェックを入れ”Next”ボタンをクリックします。
インストール場所を聞いてきます。”Next”ボタンをクリックします。
デスクトップに起動アイコンを設けるかどうか聞いてきます。
この画面になりますから”Install”ボタンをクリックします。
インストールの経過が表示されます。
”Finish"ボタンを押してインストール完了です。
デスクトップにできたアイコンをダブルクリックしてソフトを立ち上げます。EAGLEの最新バージョンは64ビット仕様です。32ビットのWindowsだと下記のエラーが出て立ち上がりません。注意してください。
起動するとライセンス認証画面になります。Eメールアドレスを入力して”次へ”ボタンを押します。
姓名とEメールアドレス、パスワードを入力し、使用条件に同意するにチェックを入れ”アカウントを作成”ボタンをクリックします。
下記画面になります。”完了”ボタンをクリックします。
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