20W/4Ω D級アンプ BTL動作の周波数特性と歪率
Analog Discoveryにはバランス入力がありませんから、差動入力の計装アンプを作り周波数特性を測定しました。下図は回路図です。
下図は計装アンプの周波数特性です。入力の片チャンネルはグランドに落としています。
下図は1W/4Ωの周波数特性です。
下図は1W/8Ωの周波数特性です。
下図は4Ω負荷、右チャンネルの歪率特性です。パナソニックの歪率計VP-7725Bはバランス入力が可能なのでアンプとの間で変換の必要ありません。
下図は8Ω負荷、右チャンネルの歪率特性です。
下図は4Ω負荷、左チャンネルの歪率特性です。
下図は8Ω負荷、左チャンネルの歪率特性です。
BTL動作では、二つのチャンネルそれぞれのひずみ成分とスイッチングノイズが足し合わされ歪率が悪化しています。出力は2倍取れています。
次にスイッチング電源を使って歪率を測定しました。
下図は4Ω負荷、右チャンネルの歪率特性です。
下図は8Ω負荷、右チャンネルの歪率特性です。
下図は4Ω負荷、左チャンネルの歪率特性です。
下図は8Ω負荷、左チャンネルの歪率特性です。
スイッチング電源では最大出力が25W/4Ωに増加しています。
片チャンネルのみに信号を入れもう片方のチャンネルはアイドリング状態とした時、安定化していない方の電源はアイドリング状態で11.2Vの電圧であったものが20W/4Ω出力では10.3Vまで低下します。スイッチング電源は12.0Vのままで変化しません。
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コメント
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初めまして、ずいぶん丁寧に製作されていますね。
著書の紹介ありがとうございます。お役に立ったようで嬉しい限りです。
アナログディスカバリーの入力ですが、BNCアダプタを接続すると不平衡になってしまいますが、本体は差動入力になっています。
トランジスタ技術2020年3月号p112~114に示したような接続基板を製作するとBTL出力が直接アナログディスカバリーで計測できます。コネクタは秋月で売っています(C-13419)。
入力にアッテネータがついているので±25V程度までは計測できるようです。
壊れると大変なので自作のプリアンプで受けてから接続した方が安心ではあります。
遠坂 俊昭
投稿: ZAKA | 2020/02/28 15:16
遠坂様
貴重なコメントを頂き、ありがとうございました。
アナログディスカバリーの入力が平衡型ということは存じていたのですが、
そのままでBTL出力が測定できることにまで考えが至りませんでした。
これからのアンプ製作に役立てていきたいと思います。
投稿: コーちゃん | 2020/02/28 17:25