KT88プッシュプルアンプ 電力増幅段の設計(2)
最大出力を見積もります。KT88にはウルトラリニア接続時のEp−Ip曲線が用意されていますからこれを使います。
まず、アイドリング時のプレート電流を決めます。先輩諸氏の製作例では50mAから60mAに設定されていることが多いようです。今回は少し多めで60mAにします。プレート損失は、出力トランスとカソード抵抗のドロップを無視して計算すると、465V × 60mA = 27.9W になります。最大定格35Wの約80%です。最大出力は50W程度まで下がると思いますが、電源電圧を450V、プレート電流を50mAまで低くすれば最大定格の64%という数字になります。出力トランスは5KΩ仕様です。これらの条件でロードラインを引き最大出力を求めます。
最大出力は65.9Wと計算されましたが、実際に得られる値は出力トランスの効率次第です。おそらく、ギリギリ60Wが得られるかどうかだと思います。ただ、最大出力の定義をどうするかで値は変わってきます。
参考文献:
黒川達夫、現代真空管アンプ25選、誠文堂新光社、p.45−55
那須好男、KT−88プッシュプル・モノ・アンプの製作、アイエー出版「ラジオ技術」、2004年4月号、p.11−21
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