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2016年2月

2016/02/26

我が家のオーディオシステム ネットオーディオ編(2)

 今回はネットオーディオ環境その2です。

 音楽ソースですが、今ではダウンロード販売のサイトがたくさんあってパッケージ品を買う必要が少なくなってきていますが、解説やアルバムが欲しいという向きにはCDパッケージが良いですよね。


Db



 CDをリッピングするソフトは色々出ています。私はLINNのホームページで紹介されていたdBpowerampを使っています。最近MAC版が出ましたが、未だWindows版のままです。

 左下に表示されるドライブにCDを入れると全てのトラックが表示されます。この時点でアーティストとアルバムタイトルが正しいかの確認をして、間違っていたら修正します。その他の項目は後からタグデータ編集ソフトで修正するのでそのままです。左上のRipアイコンをクリックするとリッピングが始まります。

このソフトの面白いのは、各トラック毎にリッピングしたデータのハッシュを取って、その値と同じものをデータベースの中で検索し何個ヒットしたか表示してくれる機能があることです。Rip Statusの所にAccurate(10)という風に表示されます。これは、あなたのデータと1bitも違わずにリッピングした人が10名いますよということを意味しています。この数が多いほどリッピングデータの信頼性が高いといえます。



Mp



 タグデータの編集にはMp3tagを使っています。JAZZだとのジャンルを修正する以外に変更することは少ないのですが、曲名に日本語を入れるとかコンピ盤でアーティストが混在している時とかは入力作業が多くなります。




Nas



 NASにはきちんと整理して格納したいものです。私のフォルダ構成の一部を 上記に紹介します。右端はアルバム名、その左はアーティスト名、その左はJAZZの小分類、さらにその左はJAZZ大分類という風になっています。




Twonky



 NASにメディアサーバーソフトが入っていることがネットワークオーディオには必須です。HS−210にはTwonky Serverが入っています。上記は設定画面を表示したものです。



Ipad7





 コントロールアプリですが、以前はPlugPlayerを使っていましたが、今はCreation5です。先のTwonky Serverの設定画面だと上記の様に表示されます。この表示は、メディアサーバーの指示をもとに行われています。メディアサーバーはリッピング時に入力したタグ情報をもとに指示内容を決めているわけで、ネットオーディオではタグ情報の入力が大切であることが理解できると思います。
 私は音楽内容を分類してフォルダを切っていますから、ジャンルやアーティストの表示は必要なくフォルダだけあれば良いのですが、そうは問屋がおろしません。多くの方々が指摘しているように、Twonky Serverはフォルダから入ってアルバムを選択すると、その中の曲がトラック順ではなくアルファベット順に表示されてしまうのです。これって何を意図しているのでしょうか?バグなのでしょうか?なんとかしてほしいのですが、いつまでたっても改善されません...。





2016/02/23

我が家のオーディオシステム ネットオーディオ編

 今回はネットオーディオ環境についてお話したいと思います。


 今世紀に入る少し前、90年代後半にフラッシュメモリを使った音楽プレーヤーが登場します。当時はMP3プレーヤーと呼んでいたように記憶しています。そんなに高くなかったこともあって、ガレージメーカ?から出ているのをいくつか買って興味半分、実用半分で聞いていました。

 そこに登場したのがiTunesです。この頃、MP3エンコーダは有償だったのですが、なんとiTunesにはMP3エンコーダが無償で入っていたのです。私も私の友人も飛びつきました。iTunesが広がった要因は優れたユーザインターフェースと画面デザインと言われていますが、私はMP3エンコーダ無料説を唱えています。

 その後1年もしないうちにiPodが登場しました。私が使い出したのはだいぶ後で、nanoからです。出張の友として、iPod nano(Apple) → HD60GD9(KENWOOD) → NW-X1050(SONY) → iPod classic(Apple)を使ってきました。最も音が良かったのはKENWOODの製品でした。とても気に入っていたのですが、新幹線でヘッドフォンごと置き忘れてしまい、遺失物届けを出しましたが帰ってきませんでした。手元にはKENWOOD以外の3機種が残っています。



Ipod




 リッピングしたソースでホームオーディオを楽しもうと考え出したのは、ラジオ技術2007年5月号の私のリスニング・ルーム・・・第449回を読んでからです。似島耕一氏が「リマスタリング・オーディオ・リスニングへの転回」と題して、PCを使った音楽再生を紹介されています。似島氏はマスタリング用のソフトを導入し音質を調整する他、ルームアコースティックやスピーカの位相調整も行うなど音楽スタジオの様な環境を自宅で実現されていました。ここまでは無理としても、PCを使って音楽再生をしてみたいと思うようになりました。

 実際に手をつけたのは2011年です。PhasemationのHD−7A192を導入してPCとのUSB接続で音楽再生を試みました。しかし、思ったような音が出てくれませんでした。いろいろ情報を集めて努力したのですが、CDプレーヤから再生される音の方が良くて、数ヶ月で放り出しました。HD−7A192はCDプレーヤーのデジタルアウトに接続して音の良いDACとして楽しむことにしました。

 PCオーディオはもういいやと思っていた頃、LINNのDSシリーズの存在を知りました。NASに置かれたディジタルソースをそのまま持ってきて再生するというシンプルさが気に入りました。我が家はNASやiPadを含め家庭内LAN環境が整っていたので、ネットワークプレーヤーを買うだけで再生環境が整うことも分かりました。

 LINNの製品は高価で手が出なかったのですが、ちょうどパイオニアからネットワークプレーヤーN−50が発売されすぐに購入しました。N−50のDACは使わずにディジタルアウトをHD−7A192に接続して音楽再生を始めると、これが素晴らしい音で、marantzさんには悪いのですが、CDプレーヤーはもういらないと言えるほどの差を感じたのでした。

 その後はこの構成を基本として環境を整えていきました。ネットワークプレーヤーに変更はありませんが、NASはQNAPのHS−210とIO DATAのRockDiskに、DACはAccuphaseのDG−58内蔵のものに変わっています。




N50

       N−50 (PIONEER) FLACデータの解凍、EthernetとS/PDIFの変換を担う



Qnap

       HS−210(QNAP) WD Red 3TB X2 RAID1 JAZZ用



Rdisk

       RockDisk(IO DATA) WD Red 3TB X1 POPS用






参考文献:
  似島耕一、リマスタリング・オーディオ・リスニングへの転回、アイエー出版「ラジオ技術」、2007年5月号、p.119−125


2016/02/20

EL84ppアンプ 完成、ヒアリングと考察(3)

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今回のアンプ製作で感じたことを書いてみたいと思います。


(ⅰ)予想より音が良かった
長い時間をかけ苦労して製作したアンプですから自画自賛になるのは致し方ありませんが、それほど期待していなかったので少し驚いた次第です。ダンピングファクタが低いことを気にしていたのですが、十分に楽しめます。真空管のアンプは、強い音を再生するときにその頂点に達する直前でふっと力が抜け音の色だけが残って音場が透明になったように感じる、という聞いていて耳に優しい表現が特徴だと思っています。その意味で十分な音質が得られたと思います。


(ⅱ)ものづくりは楽しい
自分で半田ごてを握って組み立て、スピーカから音が出た瞬間の感動は中学時代も今も全く変わりません。日本の電機産業は今ボロボロですが、ものづくりの精神は若い方に引き継いでいってほしいものです。



(ⅲ)部品の入手性はよくなったが高価
私のような地方在住者でも、通販を使えば国内外から様々な部品を入手することができます。東京の大学に行っている友人に秋葉原まで行ってもらったウン十年前とは隔世の感があります。ただ、価格に関してはBtoBの数倍から数十倍の設定です。アンプ製作が贅沢な趣味になっているのは残念です。



(ⅳ)真空管アンプに使える部品が少なくなっている
高電圧で使える部品の品種が少なくなっています。インバータやスイッチング電源向けの部品をうまく料理する技量が求められているのだと感じました。
トランスに関しても、廃業、規模の縮小、撤退が相次いでおり、ユーザーサイドの自由度が小さくなっています。市場規模が縮小し儲からないので、今の現状は理解できるのですが...。
頑張っているメーカーさんにはエールを送りたいと思います。




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2016/02/16

EL84ppアンプ 完成、ヒアリングと考察(2)

入力にはDC分をカットするRCハイパスフィルタを設けました。コンデンサにはフィルムタイプを使用することとし、銘柄はアンプが完成してヒアリングで決めようと考えていました。ということで、比較的入手性 がよい4種類を聞き比べましたので報告します。



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(ⅰ)AMCO フィルムコンデンサ 630V0.47μF (アムトランス)
芯のあるしっかりした音で、グッとくる低音の力強さが印象的である。中高音はキラキラした感じがあり、音楽を楽しく聞くことができる。全ての音がコンデンサ固有の芯の周りで展開する。今回試聴した中では、最も個性的な音と感じた。


(ⅱ)メタライズドポリプロピレンフィルムコンデンサ 400V0.33μF (PARC Audio)
よくまとまった音で、これがダメというところがない。ただ、今回聞いた4種類の中では最も自己主張が少ない、というか目立たない印象である。


(ⅲ)X363 ポリプロピレンフィルムコンデンサ 400V0.33μF (ASC)
これを使っておけば間違いないという音。自己主張は強くないが、どんなジャンルでもよい音と感じられるオールラウンダーである。多くの人が好んで使うのがよく分かる。


(ⅳ)ASP ポリプロピレンフィルムコンデンサ 100V0.22μF (ニッセイ)
分解能が高く、音楽の細かいニアンスを分かりやすく出してくる。どちらかというと高音寄りで、低音は弱く感じる。女性ボーカルの「シ」音が強調される感じがあるので、聴き疲れするかもと思う。もう少し容量の大きな品種があるとよいのだが...。



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SHANTIのFly Me To The Moonがとても気持ちよく聞けたので、今回はニッセイのASPを使用することにしました。




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2016/02/12

EL84ppアンプ 完成、ヒアリングと考察

いよいよEL88ppアンプのヒアリングです。
現在使っている半導体アンプと比べ、一聴して華やかで軽快な印象です。これはフィリップス社製の球に負うところが大かもしれません。地を這うような低音は望むべくもありませんが、ダンピングファクタが5しかないにもかかわらず、録音の新しいソースもそつなくこなします。現代型スピーカーの代表であるPL300との相性を心配したのですが、ポンづくこともなく気持ちよく聞くことができました。電源を安定化したからでしょうか、解像度もSNも申し分ありません。


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EL84は様々な機器に使われてポピュラーなためか、駄球の烙印が押されることがあります。今回製作してみて、全く的外れな評価であると感じました。EL84は内外の古い球が比較的安価に入手できますから、メーカ間の違いを楽しむこともできます。おすすめと言ってよいと思います。





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P.S.
 MJオーディオフェスティバルに行きたかったのですが、都合が悪くて今回は見送りになりました。残念です。



2016/02/09

EL84ppアンプ 測定結果(3)

(Ⅳ)周波数特性
1W出力、NFなしにおける高域特性は、73KHz/−3dBでした。20KHzまでゲインの低下はありませんので、可聴帯域でしっかりNFがかかることになります。1W出力、NF=12dBにおける高域特性は、115KHz/−3dBでした。その後130KHz付近で盛り上がりが見受けられますが、これは出力トランスの特性が影響しています。
位相は数KHzから回り始めています。また、100KHzを超えた周波数域での位相波形はグタグタです。安定性は確保されていますので、これでよしとします。



Fr4ohm1wph12no_nfb

左チャンネル 周波数特性 NFなし


Fr4ohm1wph12nfb12db

左チャンネル 周波数特性 NF12dB



(Ⅴ)方形波応答
位相補償の概略は下図の通りです。しっかり目の補償量だと思います。


Nf

出力トランスの周波数特性にピークがあるので、NFなしでも10KHzにオーバーシュートがみられます。出力とグランドの間に10Ωと220nFを直列に入れてありますが、これがないと容量性負荷を接続したときに発振します。


100hz

左チャンネル 100Hz方形波応答


1khz

左チャンネル 1KHz方形波応答


10khz

左チャンネル 10KHz方形波応答


2016/02/05

EL84ppアンプ 測定結果(2)

(Ⅲ)歪率特性
一見すると左チャンネルの方が良い特性のように感じますが、値としては右チャンネルの方がよく、各周波数の値が揃っていないので綺麗に見えなくて損をしています。NFをかけた後、0.01W(0.2Vrms)のTHD+Nが0.1%を切っていますから、残留雑音電圧の値は0.2mVrms以下であることがわかります。管球アンプの歪率&雑音特性として良い線いっていると思います。


今回の製作で感じたのは、電圧増幅段をオペアンプで組み電源を安定化したことが影響しているのか、球のバラツキが特性にそのまま出てくるということです。特性そのものは悪くないので気にすることはないのですが、良い球と巡り会えるかどうかは大切なことと感じました。


12thdn

左チャンネル THD+N


12thd

左チャンネル THD



34thdn

右チャンネル THD+N


34thd

右チャンネル THD



2016/02/02

EL84ppアンプ 測定結果

(Ⅰ)入出力特性
最大出力を把握するとき、クリッピングポイントが云々と言いますね。クリップの定義ですが、加銅鉄平氏の「オーディオ用測定器と測定技術」によると、”正弦波の頭が平らに切られる状態”となっています。ハード・ディストーションタイプの特性を持つのであれば判別しやすいのですが、NFなし又は少量のNFをかけた真空管アンプでは平らになる前に波形が丸まってしまうので、別の定義を考えた方が良さそうです。今回製作したアンプでは下記のように考えました。

(ⅰ)歪率が1%を超えた出力
   NFなし : 10W
   NFあり : 12W

(ⅱ)ゲインが1W時より5%低下する出力
   NFなし : 14.5W
   NFあり : 15.5W


因みに、1W時のゲインはNFなしで41.1倍、NFありで9.97倍でした。
NF量は12.3dBと計算されます。




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(Ⅱ)ダンピングファクタ
ダンピングファクタはAnalogDiscoveryを使って測定しました。ネットワークアナライザーモードとし、負荷ありと負荷なしとで取得したデータをEXCEL上で計算しグラフ化しています。10KHz以上の帯域でグラフが盛り上がっていますが、これは出力トランスのインピーダンス特性の影響を受けているからです。
NFなしで我が家のPL300をドライブするのはおそらく無理でしょう。NFありでは5強の値を得ています。どのように鳴るのか楽しみです。




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参考文献:
  加銅鉄平、オーディオ用測定器と測定技術、誠文堂新光社、1997、p.177

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